展示

過去の展覧会の紹介

この展覧会はすでに終了しています。会期は前年度以前の日付です。

特別コレクション展「尾張のやきもの−古陶を楽しむ!」

灰釉魚波文四耳壺(愛知県指定文化財)

灰釉魚波文四耳壺(愛知県指定文化財)

やきものは別名「せともの」とも呼ばれるように、当地域は古来やきものの一大生産地として日本全国に知られてきました。本展では尾張の窯業生産のルーツである名古屋市内の古代のやきものから、中世の瀬戸・常滑のやきものにいたるまで、当館が誇る古陶コレクションによって、尾張のやきものの歩みを大々的にご紹介します。

形の美しさ、土の色と釉のハーモニー、愛らしい動物の姿など・・昔の人々の造形美をお楽しみください。8世紀〜15世紀にかけての尾張のやきものの流れや、造形の美しさ、使い方、肌触りなどの見どころをピックアップしてわかりやすくご紹介していきます。

古代・中世のやきものの肌触りや重さ、硬さの違いを、一部の資料に触れて実感していただけます。やきものを見て、知って、触って、さまざまな魅力をお楽しみいただけます。  

会期:平成25年(2013)9月14日(土)〜10月14日(月・祝)

休館日:月曜日(祝日の場合はその直後の平日)[9月17日・24日・30日・10月7日]
主催:名古屋市博物館
協力:名古屋市立大学

観覧料

一般 300円 (250円)
高大生 200円 (150円)
小中生 無料 (無料)

()内は30名以上の団体料金。

第1章 古代のやきもの-須恵器から灰釉陶器へ

古代の尾張は、全国レベルでやきもの作りの先進的な位置を占め、須恵器・緑釉陶器・灰釉陶器といった種類のやきものが生産されました。
 須恵器はロクロや窯といった新しい技術を駆使して作られた、青みがかった灰色のやきものです。5世紀初め頃までに朝鮮半島から伝わり、8世紀にはこの尾張地方が日本の須恵器生産の中心地となりました。

猿投窯(現在の名古屋市東部~豊田市西部、瀬戸市南部~大府市・刈谷市にかけての地域)では、表面に緑色の釉薬をかけた緑釉陶器や、植物の灰を原料とする淡緑色の釉薬をかけた灰釉陶器が全国に先駆けて生産され、日本各地に運ばれました。

灰釉鳥紐蓋

灰釉鳥紐蓋

緑釉四足壺

緑釉四足壺

第2章 中世のやきもの-猿投・瀬戸・常滑

中世には、猿投窯から瀬戸や常滑にもやきもの作りが広がりました。瀬戸では 世紀の末頃から、当時の日本で唯一の釉薬をかけたやきものが生産されるようになります。しばしばその表面には、動植物の文様が施され、高級品として人気を博しました。
 常滑では、低い温度で焼きしまる土の性質を生かし、日常生活で使う壺・甕・擂鉢・碗などが作られました。
 中世に誕生した瀬戸や常滑は、日本の代表的な窯業地として現在まで発展を続けています。

緑釉四足壺

緑釉四足壺

鉄釉狛犬

鉄釉狛犬

関連事業

記念講演会 「ひびき合うやきもの−須恵器・灰釉陶器&常滑・瀬戸−」 9月14日(土)

赤羽 一郎氏(名古屋市博物館資料委員)
 中世常滑窯研究の第一人者である講師が、やきものの魅力をあますところなくご紹介。
 時間:14時開演(13時30分開場) 12時30分から整理券配布
 場所:博物館地下1階 講堂(先着220名、聴講無料)

ギャラリー・トーク

展覧会会場にて、学芸員が展示のツボを解説します。
 9/月15, 22,29日、10月6,13日(いずれも日曜日)
 時間:午後1時より(45分程度)
 場所:博物館1階 特別展示室
 各回先着20名程度、聴講無料(要観覧券)
  ※ 各日展覧会チケットが必要です。

ワークショップ「3Dでやきものづくりに挑戦!」 9月21日(土)

  話題の3Dスキャナとプリンタを使って、やきもののミニチュアを作ってみましょう。
  時間:10時集合〜11時30分終了予定
  場所:博物館1階 展示説明室など
  参加費:無料
  対象 :小学校5・6年生、中学生(定員:12名)
  募集期間 :8月1日(木)〜8月23日(金)(締切日必着)
  ※ 応募多数の場合は、抽選になります。
  申込み方法:往復はがきまたは名古屋市電子申請サービス
  https://www.e-shinsei.city.nagoya.jp/で応募ください。
  往復はがきに記入すること:①氏名 ②学年 ③郵便番号・住所 ④電話番号 

(※1通につき2名まで申し込みできます。)
  送り先:名古屋市博物館「 3Dでやきもの係」