博物館の活動

資料の調査・収集・保管

概要

 名古屋市博物館では、旧石器時代から近代までの日本の歴史・文化資料、その中でも尾張地域に関わる資料を中心に、収集し、保管し、調査を行っています。

 市民からの情報提供や学芸員の調査により、開館の準備が始まった昭和48年にゼロから開始した資料の収集点数は、平成26年3月までに総数2万2千件24万点を超えました。そのうち、寄贈されたものが全体の約9割を占め、まさに市民がつくりあげた一大コレクションと言えます。指定文化財も重要文化財7件8点、重要美術品12件12点、愛知県指定文化財11件44点、名古屋市指定文化財5件150点を数えます。

 これら博物館資料は、調査研究や展示、特別利用など様々な博物館活動の基礎となっています。

*件と点=上中下三巻の書物は1件3点、五客組の茶碗は1件5点というように数えています。

調査

 博物館に収蔵されている資料や、この地域に伝わる歴史資料・祭礼などについて日々調査や研究を行ない、その成果は講座などでの発表、研究紀要の発行、展覧会の開催などの形で活用しています。情報をお寄せください。

調査写真

古文書を調査・整理する学芸員

収集

考古・美術工芸・歴史(文書典籍)・民俗に関する、

・名古屋を中心とする地域の資料

・日本の歴史・文化の中で基準となる資料

を収集することを基本方針として、受贈・購入・寄託等の方法で収集しています。当館の収集方針について詳しくは下記をダウンロードしてご覧ください。

寄贈

 当館の収集方針に沿った資料について、所有者からの寄贈を承ります。すでに同じ資料を所蔵していたり、当館では活用できないと思われる種類のものなど、お断りする場合もあります。学芸員が調査したうえで、博物館資料として受け入れることができるかを判断しますので、博物館にお持ちいただく前に、必ずご連絡ください。

寄託

 市内外の寺社・団体・個人が所有する文化財を、盗難や火災などから守るとともに、展覧会などで公開・活用するため、博物館がお預かりする制度です。国宝「古事記」・国宝「漢書食貨志」・国宝「琱玉集」(名古屋市・大須観音宝生院蔵)をはじめとする貴重な資料を受託し、博物館の館蔵資料と同様に保管・活用しています。現在、名古屋市博物館では、国宝3件6点、重要文化財12件117点、ほか、県・市の指定文化財などを含む1,000件以上の資料を受託しています。

保管

 紙・絹・木などでできた日本の文化財は、温度や湿度が大きく変化するとダメージを受け、長い年月を経て劣化が進んで行くことがあります。博物館では館蔵資料・寄託資料を、資料保管に適した温湿度(温度20度、湿度60%程度)に保った6つの収蔵庫で保管しています。収蔵庫は盗難防止・防火の各種設備を供え、センサー・監視カメラにより24時間管理されています。収蔵棚の転倒防止金具や落下防止柵など地震対策も施されています。もちろん学芸員が定期的に収蔵庫の環境・資料の保存状態を点検しています。また、館内には専用の燻蒸室を備え、虫・カビから資料を守るために、必要に応じて資料の燻蒸をおこないます。

収蔵庫写真

収蔵庫

よみがえれ文化財

 博物館資料のなかには、劣化が進み傷んだ状態で寄贈されたものもあります。貴重なものでありながら、そのままでは展示・活用できないばかりか、将来的には完全に壊れてしまう可能性さえあるものもあります。名古屋市博物館では「よみがえれ文化財事業」を立ち上げ、そうした資料を修復し、後世に伝えながら活用していくために、寄附を募っています。

特別展「名古屋めしのもと」で実施したアンケート調査結果のお知らせ

 名古屋市博物館では平成27年12月12日から平成28年2月14日まで、特別展「名古屋めしのもと」を開催しました。名古屋めしの素(もと)となる豆みそ・たまりしょうゆ、そして名古屋めしが登場する以前から続く多様な食文化について紹介しました。
 今回の特別展では試みがありました。それは、入場された方の思い出(記憶や経験)を展示に反映させることです。食文化という身近なテーマについて、思い出を振り返りながら楽しんでいただくことを期待して実施しました。具体的には、展示会場内でアンケート用紙に記入していただき、その調査結果を随時更新するという方法をとりました。途中経過については会場内で掲示しておりましたが、特別展の会期が終了しましたので、調査結果についてお知らせします。

 お聞きしたテーマの一つが、ハレの日(特別な日)の食事についてです。以前から伝えられてきたハレの日(特別な日)の食事には、地域ごとの違いや特徴がみられます。
 展示会場内には「あつめて分かる 食文化の地域色」というコーナーを設けて、雑煮に入れる餅や具の種類、年越しに食べる魚の種類、寿司を食べる機会や内容などの項目についてうかがいました。お寄せいただいた情報は、特別展の準備調査として実施したアンケート調査の結果と合わせて、愛知県内(名古屋・尾張・知多・三河)と岐阜県の一部(美濃)に区分してまとめました。

 また、食べものの思い出話になったときに、学校給食はとても盛り上がる話題の一つです。それは給食が好きだった方も、あるいは苦手だった方も、子どもの頃の記憶とともに心に残るものがあるからではないでしょうか。「学校給食 人気苦手ランキング」では、現在の小学生から年配の方まで、幅広い世代の方から給食の思い出とともに好きな給食・苦手な給食のメニューについて投票していただきました。

 事前に実施した準備調査から会期終了まで、多くの方から情報をお寄せいただきました。ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。今回の調査結果をふまえて、今後も調査研究を進めながらくわしい考察を行い、何らかの形でその結果をお知らせできるようにしたいと思います。

情報をお寄せください

 屏風や掛け軸はもちろん、家に伝えられてきた古文書、生活の道具や祭りの道具、地域のちょっと変わった年中行事。様々なモノが博物館の調査の対象となります。「こんな汚れたものは・・・」と思わず、まずは博物館まで連絡ください。寺社や古民家の建て替えについても情報をお寄せください。なお、古美術品の鑑定・査定は行いません。

担当:学芸課資料係 電話052-853-2655(休館日853-2658) ファックス853-8400