なごやのうつりかわり-うみ・やま・まちのくらし-
名古屋市の小学校3年生は、名古屋市やそこにくらす人々の生活のうつりかわりについて学習します。その学習内容に合わせて、今回の企画展では、明治時代から現在までの名古屋市のうつりかわりを紹介します。
会場では「交通のうつりかわり」「なごやの広がり」「なごやの中のいろいろなくらし」「道具やくらしのうつりかわり」というテーマで展示しています。
新旧の名古屋駅、テレビ塔建設、市電と地下鉄、家電の登場などのテーマから、名古屋市と人々の生活がうつりかわる様子をたどることができる展覧会です。
展覧会名称 |
企画展「なごやのうつりかわり-うみ・やま・まちのくらし-」 |
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会期 |
令和3年(2021)1月9日(土曜)~3月7日(日曜) |
休館日 |
毎週月曜日(祝日にあたるときは、その直後の平日)・第4火曜日(祝日を除く) |
開館時間 |
午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
主催 |
名古屋市博物館 |
特別協力 |
船の科学館「海の学び ミュージアムサポート」 |
協力 |
(株)国際デザインセンター |
種別 | 単独券 |
常設展との共通券 |
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一般 |
300円(250円) |
400円(350円) |
高大生 |
200円(150円) |
300円(250円) |
中学生以下 |
無料 |
無料 |
市内在住65歳以上 |
100円(80円) |
200円(110円) |
名古屋駅とその周辺が変わったこと、市電や地下鉄の路線が拡大したこと、自動車が普及したことを紹介し、現在のように交通手段が充実していく様子をたどります。
明治19年(1886)に開設された名古屋駅は、私鉄路線や全国的な鉄道網と結びつき、東海地方の鉄道の中心的な役割を担っています。また、市内各地を結ぶ電車として、古くは市電が活躍し、現在は名古屋市営地下鉄が充実しています。
現在のように自動車が普及する以前は、馬車や大八車、舟を使って人や荷物を運んでいました。昭和30年代以降に自家用車が普及すると、道路が整備され、いろいろな場所へ速く自由に行くことができるようになりました。
名古屋で最初の地下鉄[名古屋地下鉄開通記念絵葉書]
パブリカ (撮影)寺西二郎氏
昭和30年ごろの名古屋駅 (撮影)伊東重光氏
明治22年(1889)に市制を開始した名古屋市は、近隣の市町村との合併を重ねて現在の姿になりました。市域が広がる様子、市域の拡大や人口増加にともなって学校や図書館などの公共施設が増えたことを紹介します。
名古屋市が明治22年(1889)に市制を開始した当時、市の面積は13.34平方キロメートル、人口15万7496人でした。その後、近隣市町村との合併を続け、昭和39年(1964)に現在の市域と同じ範囲となり、昭和50年(1975)に区の数が現在と同じ16になりました。現在では326平方キロメートルの面積に、230万人以上の人がくらしています。
昭和22年(1947)には市立小学校の数は約120校でしたが、現在では約260校となっています。市立の図書館は、昭和35年(1960)に熱田図書館が開館するまでは2館のみでしたが、昭和40年代に図書館の数が増えて、現在では各区に公立の図書館があります。
今と昔の小学生をくらべると、給食のメニュー、勉強の道具、はやっていた遊びなどに違いがあります。小学生にとって身近な生活やものにも、うつりかわりがありました。
大正10年の名古屋市と合併した近隣の16町村
[併合記念大名古屋市図絵葉書]
学校の屋根瓦
冬の生活(ふゆのくらし)
名古屋市は周辺の市町村と合併することで、沿岸部、丘陵地、農村など様々な性格の地域を含むようになりました。また、それぞれの地域には昭和30年ごろまで地域の特徴に応じた産業がありました。それぞれの地域と現在までのうつりかわりを紹介します。
名古屋港やレゴランドなどがある沿岸部では、昭和30年代までは漁業が行われていました。昭和30年代以降、名古屋港付近では工業化が進み、工業地や貿易港としての性格が強まりました。
東谷山フルーツパークや東山動植物園などがある東部丘陵地帯では、地域によって亜炭採掘のような特徴的な産業がありました。また、昭和30年代以降、団地開発が行われて多くの人が生活するようになりました。
現在の名古屋市は大部分が住宅地、商業地、工業地ですが、かつての名古屋市域の大部分は農地でした。米や野菜を作っていましたが、住宅地や工業地が増えて田畑は次第に少なくなっていきました。
市の中央部に位置する栄付近は、古くからまちとして発展し、商店がたくさんありました。その中にはデパート(百貨店)のような規模の大きな店もありました。さらに、現在ではテレビ塔や高いビルが立ち並び、多くの人でにぎわっています。
漁業の道具[下之一色漁業資料]
風の力で穀物を選別する道具[唐箕]
亜炭を掘る道具
建設途中のテレビ塔
(撮影)竹村文男氏
現在の生活に欠かすことのできない電化製品が急速に普及したのは、昭和30年代以降のことでした。明かりの道具や電気洗濯機、電気冷蔵庫を展示して、生活の道具と毎日のくらしがうつりかわる様子を紹介します。
明治22年(1889年)に名古屋で初めて電灯がついてから、生活の中で電気は欠かせないものとなりました。電気を使う道具として明かりの道具を例にすると、笠に電球を取り付けた電灯から蛍光灯に変わり、現在ではLED電灯が普及しており、同じ用途の道具でも形や性能が変わってきました。
昭和20年代には、たらいや洗濯板を使って洗濯をすることもありましたが、昭和30年代から40年代にかけて、急速に電気洗濯機が普及しました。初期の洗濯機はハンドルを回してローラーで脱水していましたが、現在では多機能化して脱水や洗い方の設定ができるようになりました。
昭和20年代以降、トンカツやコロッケ、カレーライスのような当時としては新しい料理を食べられるようになりました。また、昭和30年代には電気冷蔵庫が広まり、インスタント食品が登場するというように、毎日の食事に関することも大きく変わってきました。
ハンドルのついた洗濯機
笠に電球をつけた電灯
カレーライス
企画展「なごやのうつりかわり」と連携した体験ブースです。生活道具のうつりかわりや名古屋のまちの変化を、クイズやパズルなどで楽しく学ぶことができます。
・会場 名古屋市博物館1階 部門展示室
・入場無料
・開室日時 開催期間中の土・日・祝日限定。午前9時30分~午後5時(入場は午
後4時30分まで)
*平日は小学校3年生の校外学習専用となるため、一般の方は入室できません。
本展は、小学校3年生が校外学習で利用します。
開催期間中の平日は、多くの小学生が展示室内で学習しており混雑が予想されます。
学校対応のため、会場係員がほかのお客様に対して、すみやかに対応できない場合があります。また、小学生を誘導するため、会場内で鐘を鳴らすことがあります。
ご理解くださいますよう、よろしくお願いいたします。
当館では新型コロナウイルス感染拡大防止のための対策を講じております。ご来館の際は「博物館からのご連絡」をご一読のうえ、マスク着用等のご協力をお願いします。
感染拡大に伴う状況の変化により、会場の混雑状況等に応じて入場を制限する場合があります。また、展覧会・体験学習室の内容・実施の有無等は今後変更される場合がありますので、最新情報をご確認ください。あらかじめご了承ください。