特別展 海たび 尾張・知多の海とひとびと
都市化と埋め立てが著しく進んで現在は海との関わりの記憶はほとんど失われていますが、古代氏族「尾張氏」の海民伝承、宮の渡し、現在も盛んな漁業など、尾張・知多地方には古代以来一貫して、海に育まれた魅力的な歴史文化の地域色があります。
本展覧会は、尾張・知多地方の海の文化を知り、楽しみ、親しんでもらうきっかけにしたいと、歴史・文化の古来の原像を追究する考古学と、主に近世以降の生活の中に文化的特色を見出す民俗学の学芸員2人が共同で企画しました。「行ってみたくなる海の歴史散歩」をコンセプトに、盛りだくさんの展示品で知多半島と島々から名古屋周辺まで広がる海の世界をご案内します。(展示資料数約300件)
展覧会名称 | 特別展 海たび 尾張・知多の海とひとびと |
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会期 | 2018年7月14日[土曜日]~9月17日[月曜日・祝日] |
休館日 | 月曜日(祝・休日の場合は開館、翌火曜日)・第4火曜日(ただし、8月13日(月曜日)は特別開館)。 7/17(火曜日)、/23(月曜日)、/24(火曜日)、/30(月曜日)、8/6(月曜日)、/20(月曜日)、/27(月曜日)、/28(火曜日)、9/3(月曜日)、/10(月曜日) |
開館時間 | 9時30分~17時(入場は16時30分まで) |
会場 |
名古屋市博物館 1階 特別展示室・部門展示室 |
主催 |
名古屋市博物館 毎日新聞社 メ~テレ |
協力 |
船の科学館「海の学び ミュージアムサポート」、日間賀島観光協会、知多半島観光圏協議会 |
一般 | 高大生 | 中学生以下 |
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800(600)円 |
600(400)円 |
無料 |
尾張は、広い濃尾平野の南半部を占める地域であるため普段はほとんど意識されることがないが、意外にもその歴史は海との関わりが強い。また、知多はいうまでもなく伊勢湾に長く突き出す丘陵性の半島と、大小の島嶼部からなる海辺の世界である。海に取り巻かれた地域という地理認識は古くからあり、数々の絵地図にそのようすをうかがうことができる。
『尾張太古絵図写』(名古屋市博物館蔵)
『尾張太古図』(名古屋市博物館蔵)
『尾張南海之図』(名古屋市鶴舞中央図書館蔵)
古代の尾張を統治した氏族「尾張氏」は、漁撈や海上活動に携わる「海部氏」と同族関係を結んでおり、海を支配するひとびとでもありました。
古代に海辺の丘陵だった大高・名和や、知多半島先端部の師崎一帯は、日本武尊から預かった神剣・草薙剣を祀り熱田神宮を創建した宮簀媛、その兄で日本武尊の東国征伐に水軍を率いて従った建稲種にかかわる伝説の舞台です。これらの地には、海を支配し、やがて濃尾平野全体を掌握する大豪族「尾張氏」にまつわる由緒正しい神社や出土品が残されています。
氷上姉子神社(名古屋市緑区)
兜山古墳出土品(名古屋市博物館蔵)
『新撰姓氏録』(名古屋市蓬左文庫蔵)
羽豆神社(南知多町)
伊勢湾は、湾奥部に浅瀬が発達し、「浅海」を特徴とします。その特徴ある海の地形や環境に対応して、そこに生息する魚介類を捕る漁撈(漁業)や、船による水運が発達しました。
江戸時代~昭和の記録をもとに、名古屋周辺や知多半島の海底地形や漁場の地理的環境をみていくと、かつての海辺が現在どのように変わったかや、尾張・知多のひとびとのくらしが海の地理的環境と密接に関わって営まれてきたことがわかります。
『嶋瀬山手覚帳』(南知多町教育委員会蔵)
『伊勢湾沿岸図』(名古屋市博物館蔵)
明治時代の漁法・漁具に関する記録・絵図と、昭和期に使用された実物の漁具資料とを対照してみると、波が荒く水深もあり岩礁が多い知多半島南部と、穏やかで遠浅の砂地の海である尾張とでは、漁具の特徴や漁法、捕れる魚介の種類も異なります。
熱田や下之一色、豊浜などの地域の人々の生活のようすや各地の漁具から、尾張と知多の漁と魚介類の地域性を知ることができます。また、江戸時代以来、市場をにぎわせ、ひとびとの味覚を楽しませ食生活を支えてきた、尾張・知多名産の魚介や塩・海苔についても紹介します。
松崎遺跡出土品(東海市教育委員会蔵)
尾張名所図会「熱田の濱夕上り魚市」(名古屋市博物館蔵)
下之一色漁具資料(名古屋市博物館蔵)
知多半島先端部の眼前に位置する日間賀島・篠島・佐久島では、古代から現代まで伝統的につながる、特産の海産物を使った食文化や祭り、史跡や集落風景などをみることができます。その文化は、伊勢湾沿岸各地を渡りゆく広域ネットワークと、外部に積極的に出ていく外向性の強いひとびとによって育まれてきたものです。
海辺の暮らしと豊かな海産物、古くからの伝統と歴史性に恵まれた、島々をとりまく歴史と文化を紹介していきます。
日間賀島漁具資料(日間賀島資料館蔵)
日間賀島・北地5号墳出土資料(南知多町教育委員会蔵)
タコ壺漁で捕れたタコ(日間賀島)
篠島神明神社(篠島)
海上の怪異現象や海獣の接岸、海の荒れや天候など、ひとびとは海に対して、陸とは異なる人知の及ばない世界として畏れ敬い、信仰や祭礼の行事をおこなってきました。珍しい舟形の山車「舟車」を使った祭りや、海上守護の霊験あらたかとされる寺社への信仰などを、現在の行事・習慣や、江戸時代以来の記録や信仰資料の中に数多く見ることができます。
測り知れない異世界、生活の場であり幸福や恵みをもたらすものという、尾張・知多の沿岸部の人々にとっての海の二面性をご覧いただきます。
青峯山の海難絵馬(青峯山正福寺蔵)
青峯山の守り札・旗(名古屋市博物館蔵)
舟車(南知多町教育委員会蔵)
鯛祭り(南知多町中須)
海水浴や海浜部観光は、ひとびとの生活に結びついた「遊び」として身近にありました。「世界最古の海水浴場」をアピールするなど当地方の一大レジャーとなった海水浴、風光明媚な南知多や篠島の観光など、尾張・知多の海の魅力を紹介していきます。
南知多の海水浴ポスター(個人蔵)
名鉄電車夏の観光パンフレット(北名古屋市歴史民俗資料館蔵)
絵はがき「世界最古の海水浴場」(愛知県図書館蔵)
古代から近代までの湊では、しばしば古墳や寺社が海からのランドマークとなりました。尾張では熱田が古来より海上交通の主要拠点で、断夫山古墳や願興寺などが熱田湊のランドマークとして知られていました。
また、湊と水運によって結ばれた人・ものの行き来のネットワークは、江戸や大坂などの遠隔地や、河川を介した内陸部にも及んでいました。江戸時代にとくに活躍したのが熱田と内海の廻船問屋(海運商人)で、現在もそれらにかかわる史跡や品物を数多く見ることができます。
尾張年中行事略絵抄「熱田断夫山汐干見之図」(名古屋市博物館蔵)
千石船模型(南知多町教育委員会蔵)
尾州廻船・内海篠部家廻船資料(名古屋市博物館蔵)
艀船模型(名古屋市博物館蔵)
※身体等の障害などにより特別なサポートを必要とされる方は、事前申込みのイベントは申込み時に、当日参加のイベントは2週間前までに博物館までご相談ください。
「尾張・知多をめぐる海の文化」 野地恒有 氏(愛知教育大学 教授)
日時:7月14日(土曜日) 13時30分~15時(13時開場)
会場:名古屋市博物館地下1階 講堂
聴講料:無料
※聴講には本展チケット(観覧済み半券も可)が必要です。
※当日9時30分より聴講整理券を展覧会会場入口で先着順に配布します(観覧券1枚につき1枚限り)。
日時:2018年8月25日(土曜日) 13時~16時(12時30分開場)
会場:名古屋市博物館地下1階 講堂
講師:河内一浩 氏(羽曳野市市長公室世界文化遺産推進室主幹)
藤井康隆・長谷川洋一(当館学芸員)
聴講料:無料
※聴講には本展チケット(観覧済み半券も可)が必要です。
※当日9時30分より聴講整理券を展覧会会場入口で先着順に配布します(観覧券1枚につき1枚限り)。
8月4日(土曜日) 第1回「幻の名物 藻魚(モウオ)を追え」長谷川洋一(当館学芸員)
8月11日(土曜日) 第2回「海を渡りゆくひとびと」藤井康隆(当館学芸員)
9月1日(土曜日) 第3回「沿岸部の信仰・怪異」長谷川洋一(当館学芸員)
時間:11時~11時30分(10時30分開場)
会場:名古屋市博物館1階 展示説明室
聴講料:無料
テーマを設定して、学芸員の解説を聞きながら展示を見学します。最後は展示の内容や学芸員の仕事などについて何でも聞ける質問タイムがあります。
講師:藤井康隆・長谷川洋一(当館学芸員)
日時:7月22日(日曜日)①午前・②午後、8月13日(月曜日)③午前・④午後、8月29日(水曜日)⑤午前・⑥午後
午前の部(①③⑤)10時30分~11時50分(10時開場)
午後の部(②④⑥)13時30分~14時50分(13時開場)
テーマ:①④⑤「古代の海の王とひとびと」
②③⑥「海の特産品ができるまで」
会場:名古屋市博物館1階 展示説明室
対象:小・中学生
聴講料:無料
期間:8月11日(土曜日)~8月19日(日曜日)の毎日
場所:名古屋市博物館1階 特別展会場内
対象:小・中学生(小・中学生は特別展観覧料は無料です)
定員:各日、船絵馬は先着50名・大漁旗は先着20名
漁師さんたちが広い海の上で自分のいる場所を特定するための方法「ヤマアテ」を疑似体験します。
期間:本展会期中全期間
場所:名古屋市博物館1階 特別展会場内(高校生以上の方は特別展観覧券のご購入が必要です)
海洋少年団による実演やお話の後、ロープワーク・手旗や、キーホルダー作りなどの体験をします。
講師:中日海洋少年団
日時:7月15日(日曜日)、7月21日(土曜日)の各日2回
1回目:10時30分~ 2回目:13時30分~
会場:名古屋市博物館1階 展示説明室
対象:小学生以上(1組につき2名。小学校4年生以下の場合は保護者の付き添いが必要です。)
参加費:無料
参加申込:申込期間中(6/1[金曜日]~6/24[日曜日]必着)に、下記のいずれかの方法でご応募ください。申込者多数の場合は抽選となります。
参加者全員の氏名・年齢・郵便番号・住所・電話番号・希望日時をご記入のうえ、
〒467-0806 名古屋市瑞穂区瑞穂通1丁目27-1 名古屋市博物館
海たび展「海のロープワーク体験」係
までお申し込みください。なお、郵便料金改定(平成29年6月)以前に購入した往復はがきの料金不足にご注意ください。
https://www.e-shinsei.city.nagoya.jp
募集期間内に必要項目を記入して、お申し込みください。
名古屋にある貴重な自然の海辺、藤前干潟。この自然を守っていく「藤前干潟ふれあい事業」を知ってもらい、ペーパーキャップを作ります。キャップをかぶればあなたも藤前干潟の仲間になれるかも?
日時:平成30年7月22日(日) 10:00~15:00。(12:15~13:15の間はスタッフ昼休憩のため、ご参加いただけません。)
会場:名古屋市博物館1階 展示説明室前
対象:小学校高学年から一人でできる程度の内容。制作1つにつき所要時間5分程度です。小さいお子様には大人の補助が必要です。(スタッフもお手伝いします)
参加費:無料
知多半島各地の市町から現地と観光の魅力を伝えます。
【美浜町】
・美浜の塩ソフトクリームをあじわおう!
美浜の塩は昔ながらの製法で丹精込めて作られた町の特産品です。うまみたっぷりの天然塩である美浜の塩を使用した特製ソフトクリームをぜひお楽しみください。
開催日時:平成30年7月22日(日) 9:30~17:00
場所:名古屋市博物館 正面玄関外 美浜の塩ソフトクリームキッチンカー
・『のまっキー』トレカプレゼント
美浜の塩ソフトクリームを食べて『のまっキー』に感想を教えてくれたお友達に超レアな公式トレカをプレゼント。
開催日時:平成30年7月22日(日) ①10:00~ ②13:00~
場所:名古屋市博物館 正面玄関外 美浜の塩ソフトクリームキッチンカー
対象:小学生以下
定員:各回先着 50名 (※1人につき1枚まで) 合計100名
【南知多町】
・アンケートに答えて参加しよう! ガラガラ抽選会
知多半島の先端に位置する海に囲まれた南知多町。南知多町に関するアンケート に答えていただいた方にもれなく、空くじなしのガラガラ抽選会を行います。夏のイベントや海水浴などのお得な情報もお届けします。今年の夏はぜひ南知多町へ!!
開催日時:平成30年7月26日(木) 10:00~ (※アンケートがなくなり次第終了)
場所:名古屋市博物館 1階エントランスホール
定員:先着100名
【半田市】
・ミニカーゲーム
ミニカーを走らせるゲーム に参加しましょう。参加いただいた方には限定ノベルティグッズをプレゼントします。
開催日時:平成30年8月1日(水) 10:00~ (※なくなり次第終了)
場所:名古屋市博物館 正面玄関前(予定 天候により会場が変更する場合があります。)
定員:先着200名程度
【武豊町】
・クイズに挑戦しよう
海たび展の会場内にあるヒントを探して、クイズに答えよう !クイズに答えた方には武豊町観光協会のグッズをプレゼントします。
開催日時:平成30年8月1日(水) 10:00~ (※なくなり次第終了)
場所:名古屋市博物館 正面玄関前(予定 天候により会場が変更する場合があります。)
展示会場内(特別展観覧料が必要です。)
定員:先着200名
【半田市&武豊町】
・『だし丸くん』と『たろうくん』がやってくる!
半田市のマスコットキャラクター『だし丸くん』と、武豊町のマスコットキャラクター『たろうくん』が博物館にやってきます。
開催日時:平成30年8月1日(水)10:00~15:00
(だし丸くんとたろうくんは交代で1時間ごとに15分程度登場)
場所:名古屋市博物館 1階エントランスホール
学芸員の解説により、日間賀島資料館の展示を見学し、日間賀島に今も残る海にまつわる古くからの歴史や風景を訪ねます。
博物館発着バスツアー、日間賀島で地物海鮮の昼食つき、フリータイムあり。
講師:藤井康隆・長谷川洋一(当館学芸員)
日時:(1回目)7月27日(金曜日) (2回目)9月8日(土曜日)
名古屋市博物館 9時出発、17時帰着予定前
見学地:愛知県南知多町日間賀島
対象:小・中学生(応募1口につき2名まで、小学生は保護者同伴が必要、保護者も参加応募の1口2名に含みます。未就学児の同伴不可。)
定員:合計80名(40名✕2回)
参加費:ひとり3,000円(昼食代込み)
最少催行人数:1回あたり30人
貸切バス・船、学芸員同乗、添乗員なし、昼食付。
参加応募:応募期間中(6/4[月曜日]~6/22[金曜日]必着)に、下記のいずれかの方法でご応募ください。申込者多数の場合は抽選となります。
参加者全員の氏名・年齢・郵便番号・住所・電話番号・希望日程を記入のうえ、
〒467-0806 名古屋市瑞穂区瑞穂通1丁目27-1 名古屋市博物館
海たび展「海の歴史さんぽ」係
までお申し込みください。なお、郵便料金改定(平成29年6月)以前に購入した往復はがきの料金不足にご注意ください。
https://www.e-shinsei.city.nagoya.jp
募集期間内に必要項目を記入して、お申し込みください。
旅行開始日の前日から遡って | |
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20日前~8日前 | 20% |
7日前~2日前 | 30% |
旅行開始日前日 | 40% |
旅行開始日当日 | 50% |
旅行開始後または無連絡不参加 | 100% |
「海たび展」実行委員会
愛知県知事登録旅行業 第2-1403号
株式会社 無限 旅行事業部 スターメモリー(旅行業務取扱管理者 坂口 正活)
愛知県知多郡南知多町大字大井字浜辺30番地の4
電話:0569-64-6800 FAX:0569-64-6801
定休日なし 営業時間:9時~18時
名古屋市博物館 電話:052-853-2655
期間:名古屋市博物館での特別展『海たび』会期中
会場:日間賀島資料館(愛知県知多郡南知多町日間賀島東側83 電話:0569-68-2388)
開館時間:9時~17時
休館日:水曜日(祝日の場合は開館)
入館料:無料
海たび展図録は、会期中、会場内売店にて1冊1,500円で販売しております。また、郵送でも受け付けております。図録の送付先(郵便番号・住所・氏名・電話番号)を明記の上、現金書留で1,860円(送料込)を名古屋市博物館総務課宛(〒460-0806名古屋市瑞穂区瑞穂通1-27-1、電話052-853-2655)にお送りください(複数冊ご希望の方はあらかじめお問合せ下さい)。ご来館の場合は、休館日はご対応できませんので、あらかじめご了承ください。