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企画展

シーボルト没後150年記念 特別展 よみがえれ!シーボルトの日本博物館

シーボルト没後150年記念 特別展 よみがえれ!シーボルトの日本博物館 タイトルバナー

シーボルトの日本博物館へようこそ!

19世紀、アジアのさい果ての国「ニッポン」に憧れ、オランダ商館の医師としてやって来たドイツ人、フィリップ・フランツ・バルタザール・フォン・シーボルト。二度の来日で熱心に博物学的な収集をおこない、日本の自然や生活文化を中心とした膨大な数の物品を持ち帰りました。彼はこれらを駆使して、ヨーロッパに日本を紹介するための展覧会をたびたび開きましたが、それは万国博覧会やジャポニスムの流行の先駆けとなる活動でした。この「日本博物館」の実現に生涯をかけた彼の没後150年を記念し、厳選した約300点の品々が今回ドイツから里帰りしました。シーボルトが魅せられ、またヨーロッパの人々に見せようとした「ニッポン」の姿にせまります。

第Ⅰ章 日本に魅せられた男、シーボルト

 シーボルトといえば、日本では近代西洋医学を伝えたことや、いわゆるシーボルト事件、また日本人女性タキとのロマンスなどで有名ですが、日本の自然や文化に魅了され、ヨーロッパに日本の実像を知らせることに生涯を捧げた人物であったことは、あまり知られていません。
 まずはじめに、シーボルトの生い立ちから2度にわたる来日の経緯を紹介し、彼の日本資料の収集活動や日本研究の足どりをたどります。

  • シーボルトの生い立ちと日本行き
  • シーボルトのフィールドワーク
  • シーボルトの私生活 タキ・イネ母子との幸せな暮らし
  • 日本再訪

日本からの公開状(部分)シーボルトと息子アレクサンダー

(写真1)日本からの公開状(部分) 文久元年(1861)
 シーボルトと、再来日に同行したヨーロッパ生まれの
長男アレクサンダー。出島オランダ印刷所で刊行。
※ミュンヘン五大陸博物館蔵 ©Museum Fünf Kontinente,Munich(MFK)

第Ⅱ章 シーボルトの日本研究

 出島のオランダ商館付医官として来日したシーボルトは、オランダ政府の財政支援により、前例のない大規模な日本調査をおこないました。彼は、最新の西洋医学を学びに集まった日本人医師や蘭学者、オランダ語通訳らの協力をえて、日本に関する膨大な情報や資料を収集し、ヨーロッパに持ち帰ることに成功します。そしてその研究成果は、ヨーロッパで出版された3部作『日本植物誌』『日本動物誌』『日本』などにまとめられました。

  • 鳴滝塾と門人たち
  • シーボルト『日本』の刊行
  • 『日本植物誌』『日本動物誌』の刊行
  • シーボルトの日本研究と地図

鳴滝の家屋模型

(写真)鳴滝の家屋模型 江戸時代後期
 出島の外に出ることを特別に許されたシーボルトが、日本人門人に対して講義をした鳴滝塾の模型。
※ミュンヘン五大陸博物館蔵 ©Museum Fünf Kontinente,Munich(MFK)

第Ⅲ章 シーボルトの日本展示と民族学博物館構想

オランダ帰国後のシーボルトが出版活動のほかに取り組んだのは、日本展示の開催でした。日本博物館設立の構想を胸に、持ち帰ったコレクションによる展示を、ライデン・アムステルダム・ヴュルツブルク・ミュンヘンの各都市で実現しました。これらの展示によって、極東の未知の国に過ぎなかった日本の文化は初めて本格的にヨーロッパに紹介され、彼はのちの民族学の発展にも大きく貢献することになりました。

  • ライデンにおける展示
  • アムステルダムにおける展示
  • ヴュルツブルクにおける展示
  • ミュンヘンの展示とコレクションの売却

第Ⅳ章 ようこそシーボルトの日本博物館へ

シーボルトは、自分のコレクションによる展示をしばしば「日本博物館」と呼びました。彼の日本博物館活動は、エキゾチックな産業製品や珍しい原料を求めて盛んに海外貿易をおこなっていたヨーロッパにおいて、実利的な知識を提供し、時代の要請にこたえました。しかし同時に彼には、民族文化の本質を客観的・総合的に理解することで、異文化への誤解を是正するという学術的な目的もあったのです。

  • アムステルダム展示の再現
  • シーボルト最後の日本展示
  • 復元の問題点

花鳥図衝立

(写真2)花鳥図衝立 江戸時代後期
極彩色の絵画と彫刻で装飾された大型のついたて。アムステルダムでの日本展示の象徴。

魚形蓋物(鰹)

(写真3)魚形蓋物(鰹) 江戸時代後期
酒宴用の大型の食品盛り付け皿。ふたである片身を外すと、内面の鮮やかな朱色が目に飛び込む。

赤絵染付諫鼓鶏香炉

(写真4)赤絵染付諫鼓鶏香炉 江戸時代後期
打たれることのない太鼓の上で眠れる鶏。泰平の世の象徴を表現した有田焼の香炉。

船形漆塗弁当箱

(写真5)船形漆塗弁当箱 江戸時代後期
酒器と重箱、皿などを巧みに組み合わせて船を表現したピクニック用の食器セット。

毛植人形

(写真6)毛植人形 江戸時代後期
絹糸や羽毛を用いて動物の毛並みを表現した、非常に小さくて愛らしい人形たち。

※写真はいずれも、ミュンヘン五大陸博物館蔵 ©Museum Fünf Kontinente,Munich(MFK)

第Ⅴ章 日本研究者シーボルトの最後

 文政6年(1823)、27歳で長崎の地に立ったシーボルトは、以後、亡くなるまでの43年間、日本研究とそのヨーロッパへの普及に心血を注ぎ続けました。彼の日本博物館設立構想は個人の力の限界を超える壮大なものでしたが、「民族の博物館展示」という新しい手法は、日本文化を多面的に紹介することに成功したといえます。
 研究の完成を目指してさらなる訪日を熱望した彼は、フランス政府や江戸幕府に積極的に働きかけましたが受け入れられず、3度目の訪日は見果てぬ夢に終わりました。しかし日本博物館構想は彼の死後、ミュンヘン五大陸博物館の中核展示として、やがて実を結ぶことになりました。

  • 再渡来のための最後の挑戦

展覧会情報

料金

一般 高大生 小中生
1,300(1,100)円 900(700)円 500(300)円

※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。前売券は4月21日(金)まで、名古屋市博物館、主要プレイガイド、主なコンビニエンスストア、チケットぴあ(Pコード768-177)、ローソンチケット(Lコード41315)などで販売。

※名古屋市交通局の一日乗車券・ドニチエコきっぷを利用してご来館の方は100円割引き。

※身体等に障害のある方または難病患者の方は、手帳または受給者証のご提示により、本人と介護者2名まで当日料金の半額。

※各種割引は重複してご利用いただくことはできません。ご了承ください。

会 期 平成29年4月22日(土)~6月11日(日)
休館日 毎週月曜日・第4火曜日(4/24、25、5/8、15、22、23、29、6/5。5/1は特別開館)
開館時間 9時30分~17時00分(入場は16時30分まで)
主 催 名古屋市博物館、毎日新聞社、日本経済新聞社、テレビ愛知、
人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館、朝日新聞社
特別協力 ミュンヘン五大陸博物館、ブランデンシュタイン=ツェッペリン家
協力 全日本空輸、名古屋市東山動植物園
後援 日本赤十字社

関連事業

※講演会・展示説明会等の開始時間が従来の特別展と異なりますのでご注意ください。

講演会

4月22日(土)  「シーボルト収集の漆工芸品と日本博物館」

講師:国立歴史民俗博物館 日高薫教授(本展監修者)

開演:13時30分(開場は13時00分)

会場:地下1階講堂(定員220名)

聴講無料(ただし本展観覧券が必要。観覧済半券も可)

※当日9時30分より聴講整理券を展覧会場入口で先着順に配布します(1観覧券につき1枚のみ)。

展示説明会

  • ①4月29日(土・祝) 「シーボルトが見せたかったニッポン」
  • ②5月6日(土) こども説明会「シーボルトの動植物園」

開演:13時30分(開場は13時00分)

会場:1階展示説明室(先着100名)

講師:当館学芸員

聴講無料

シーボルト講座

5月20日(土) 「シーボルトの植物収集と伊藤圭介」

開演:13時30分(開場は13時00分)

会場:1階展示説明室にて(先着100名)

講師:当館学芸員

聴講無料

関連展示「シーボルトの弟子・伊藤圭介」

4月11日(火)~6月25日(日)

名古屋出身でシーボルトに弟子入りした伊藤圭介ゆかりの品々を、当館所蔵品を中心に紹介します。

会場:2階常設展示室(常設展観覧料が必要です)

※シーボルト展観覧券でもご覧いただけます(シーボルト展会期中1回のみ)。