展示

特別展 三英傑と名古屋

特別展 三英傑と名古屋

年代順だから、よくわかる。

 愛知県出身の織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、いわゆる三英傑は、戦国の戦乱から天下統一へと日本を導きました。三英傑は天下統一の過程で故郷を離れますが、信頼できる人物に尾張の支配を任せ、家康は清須から名古屋へ城下を移転させました。
 本展覧会では、文書・絵画・武具など、名古屋市博物館が40年にわたって収集してきた資料を中心に、三英傑にとって重要な地であった尾張名古屋との関わりを年表風にわかりやすく紹介します。

会期:2014年10月25日(土)~11月30日(日)

休館日:10月27日(月)、28日(火)、11月4日(火)、10日(月)、17日(月)、25日(火)

主催:名古屋市博物館・中日新聞社・日本経済新聞社

協賛:愛知トヨタ自動車株式会社

一般 高大生 中学生以下
当日 800 400 無料
団体(20名以上) 600 200 無料

・名古屋市交通局の一日乗車券・ドニチエコきっぷを利用して来館された方は100円割引

・身体等に障害のある方は手帳の提示により、本人と介護者2名まで当日料金の半額。

・各種割引は重複してご利用していただくことはできません。ご了承ください。

・本展覧会では、前売り券は発行していません。

見どころ紹介

1. 開館以来の収集・調査研究の成果を示します

 三英傑の時代は、名古屋にとって重要な時代であり、博物館が力を入れて取り組んできたテーマです。博物館・蓬左文庫・秀吉清正記念館の所蔵品・寄託品により収集活動40年の成果を紹介します。

2. 歴史の秘話を紹介

 人質だったころの家康をなぐさめた紙製のひな人形、斎藤道三が信長の行末を案じた手紙、現存最古と考えられる秀吉の手紙、信長が家臣に与えた小型のわらじなど、あまり語られることのないウンチクを紹介します。

3. 三英傑クイズ

 小学生向けの三英傑クイズラリーを開催します。ワークシートをもって会場のクイズを解くと、ステキな賞品が!

4. 三英傑の時代を体感する

 信長の「天下布武」印など三英傑の印章スタンプを押してみたり、火縄銃に触ったり、三英傑の時代を体感できます。

展示構成

1.戦乱を治める

 尾張における戦国時代のはじまりから、織田信長による天下布武の道のりまでを紹介します。
 織田氏は、室町幕府の重職であった斯波氏の家臣で、斯波氏が尾張国守護を兼任したために、守護代として尾張国に移住してきた一族です。尾張の戦国時代は、この織田氏の内紛から始まりました。織田信長は、ふたつに分かれた守護代のうち、清須方守護代の三奉行の一つ弾正忠家に生まれました。弾正忠家は父信秀の代から主家をしのぐほどの勢力を持ち、信長の代で尾張統一を成し遂げます。やがて尾張を離れ岐阜へ、安土へと本拠地を移し、天下布武への道を突き進んでいきます。
 このコーナーは、尾張国内での信長の活動を示す資料を中心に構成します。信長への協力を依頼する斎藤道三の手紙、織田氏の人質となった幼い徳川家康をなぐさめたひな人形、桶狭間の戦いゆかりの杯なども展示されます。

のぶながいらすと

イラスト 雷門獅篭

ながしのかっせん

長篠合戦図屏風 館蔵

2.天下統一への道

 豊臣秀吉が天下人になる過程と、秀吉が出身地の尾張をどう統治したかを紹介します。
 明智光秀を山崎の戦いで降した豊臣秀吉は次第に信長後継の地位を築いていきます。尾張は信長の次男信雄が領有しましたが、秀吉による東海五国への国替えを拒み、追放されてしまいます。尾張は秀吉のおい、豊臣秀次の領国となりますが、秀次もやがて切腹を命ぜられることとなります。秀次の代わりに、秀吉子飼いの武将福島正則が清須城主となりますが、尾張の半分は秀吉の直轄地であり、正則直轄地の寺社に領地を保証するなど、尾張全土の支配に強く関与し続けました。
 秀吉と家康が激突した小牧長久手の戦いを描いた屏風、秀吉の権力の象徴である天正大判、近年注目されている伏見城を描いた洛中洛外図屏風などを展示します。

ひでよしいらすと

イラスト 雷門獅篭

てんしょうおおばん

天正大判 館蔵

3.城下町名古屋の誕生

 徳川家康による名古屋城築城と、堀川掘削など城下町の形成について紹介します。
 関ヶ原の戦いに勝利し、徳川家康が政権を握ることとなりました。あらたに清須城主となったのは、家康四男の松平忠吉です。忠吉は家康に代わり、朝廷のある京都や豊臣秀頼のいる大坂を抑える役割を果たしていて、尾張の政務については、清須三奉行が遂行していました。残念ながら忠吉は若くして病死し、尾張は家康九男である義直が領することになります。家康は清須からの遷府を決め、巨大な名古屋城と城下町名古屋を生み出しました。

いえやすいらすと

イラスト 雷門獅篭

なごやじょうふかんず

名古屋城俯瞰図 館蔵

4.武を伝える

 後世の人たちに受け継がれてきた、刀剣や甲冑など信長・秀吉・家康ゆかりの合戦の装いや、3人がどのように顕彰されてきたかを紹介します。
 徳川の世となり、織田信長や豊臣秀吉の事跡は忘れられようとしていました。信長の子孫である大和国戒重(かいじゅう)藩主、織田長清(ながずみ)は信長ゆかりの寺社や信長旧臣の子孫から信頼できる史料や情報を集め、「織田一族による信長の一代記」である『織田真紀』を編纂しました。また、幕府の儒官で朱子学者の林羅山は『豊臣秀吉譜』、その子の松平忠冬は『豊臣通紀』を著し、徳川家の視点で秀吉の事跡を検証しました。

とくがわいえやすのかっちゅう

家康所用 色々糸威二枚胴具足
(いろいろおどしにまいどうぐそく)
名古屋市秀吉清正記念館蔵

関連事業

講演会

11月1日(土)

「三英傑の城づくり」千田 嘉博氏(奈良大学学長)

11月16日(日)

「信長の生誕地と津島祭り」石田 泰弘氏(愛西市教育委員会)

開演:

午後2時~(90分程度)

受付:

12時30分より整理券配布(1名様1枚限り)先着220名

※聴講には本展チケット(観覧済み半券可)が必要です。

午後1時30分開場

会場:

地下1階講堂

戦国講談を楽しむ会

11月24日(月・祝)

「三英傑ものがたり」古池 鱗林さん(女流講談師)

開演:

午後2時~(60分程度)

受付:

12時30分より整理券配布(1名様1枚限り)先着220名

※聴講には本展チケット(観覧済み半券可)が必要です。

午後1時30分開場

会場:

地下1階講堂

展示説明会

11月9日(日)

武藤 真(名古屋市博物館学芸員)

開演:

午後2時~(60分程度)

受付:

午後1時30分開場 先着100名

会場:

1階展示説明室

博物館古書市

11月22日(土)~11月30日(日)

歴史書を中心とした、毎年恒例の古書市です。

(年度当初の広報から期日が変更されました。ご注意ください)

会場:

1階ロビー