展示

常設展テーマ10 近世尾張の文化

版木からみる

令和5年(2023)1月4日(水曜)~2月26日(日曜)

 尾張の地誌『尾張名所図会(おわりめいしょずえ)』は木版で摺られた本です。江戸時代には全国各地で地誌が出版されましたが、版木が現存することは大変稀なことといえます。本展では同書に使用された版木に着目することで、『尾張名所図会』の制作状況を探っていきます。また、多色摺木版の例として詩歌集『名区小景(めいくしょうけい)』の版木をあわせてご紹介します。

 摺刷(しゅうさつ)された完成本と見くらべつつ、緻密な木彫の技をお楽しみください。

出品リスト

 No.1 『尾張名所図会』前編 一ノ一・一ノ二版木 

     天保年間(1830~44)後期、縦22.5cm、横45.4cm、厚1.5cm、館蔵

 No.2 『尾張名所図会』前編 版木 

     天保年間(1830~44)後期、館蔵

 No.3 小田切春江筆『名所図草』

     安政元年(嘉永7年、1854)、館蔵

 No.4 『尾張名所図会』前編巻二原稿 

     天保年間(1830-44)頃、縦27.0cm、横34.0cm、館蔵(野口道直旧蔵)

 No.5 『尾張名所図会』前編 一ノ廿九版木

     天保年間(1830~44)後期、縦22.4cm、横45.9cm、厚1.8cm、館蔵

 No.6 『尾張名所図会』前編 一ノ五十五版木

     天保年間(1830~44)後期、縦22.5cm、横45.6cm、厚2.6cm、館蔵

 No.7 『尾張名所図会』前編 序ノ三・序ノ四版木

     天保年間(1830~44)後期、治八刻、縦22.3cm、横45.5cm、厚2.4cm、館蔵

 No.8 『尾張名所図会』前編 序ノ七・序ノ八版木

     天保年間(1830~44)後期、源八刻、縦22.0cm、横45.5cm、厚1.9cm、館蔵

 No.9 『尾張名所図会』前編 五ノ三版木

     天保年間(1830~44)後期、縦22.3cm、横47.2cm、厚2.5cm、館蔵

 No.10 『尾張名所図会』前編 凡例ノ一版木

     明治13年(1880)、坂治助刻、縦22.1cm、横44.5cm、厚2.1cm、館蔵

 No.11 『尾張名所図会』前編巻一

     天保15年(1844)、菱屋久兵衛・菱屋久八郎出版、館蔵(上田仲?旧蔵)

 No.12 『尾張名所図会』前編巻一

     天保15年(1844)成立・明治13年(1880)版、永楽屋東四郎出版、館蔵

 No.13 『尾張名所図会』前編巻七

     天保15年(1844)成立・明治13年(1880)版、永楽屋東四郎出版、館蔵

 No.14 『名区小景』版木

     弘化3~嘉永3年(1846-50)頃、縦19.9cm、横32.0cm、厚1.9cm、館蔵

 No.15 小田切春江編画『名区小景』初編下

     弘化4年(1847) 、三編六冊のうち、館蔵