常設展フリールーム
市民の皆さまからの寄付により文化財がよみがえりました!
平成25年から博物館では資料の修復等のための寄附を募っています。多くの皆さまから支援をいただき、この事業による修復事業が初めて完了しますので、伊勢参宮図屏風や古墳時代の刀剣などの生まれ変わった姿をお披露目します。
特に、伊勢参宮図屏風は、絵具がはがれそうな部分や虫食いの穴を補強するだけでなく、解体して木の骨組みから修理するなど大規模な修復を行いました。また、蛍光X線で絵具の成分を調べ、使われている絵具についても調査しました。
それぞれの資料をどのように修復したのか、そのための技術や新しくわかったことなどを紹介します。
一方で、博物館が所蔵する資料は約24万点余あります。そのなかには、劣化のために状態が悪く、あまり展示・活用できないばかりか、将来的には壊れてしまう可能性があるものがあります。
しかも、これらの資料の材質は、紙に記されたもの、木でつくられたもの、焼き物、金工品、さらには、写真フィルムなど様々です。それぞれの材質や状態にあわせて、どのように、どこまで修復するのか、様々な観点から対策を考えていく専門的知識が必要となります。文化財を未来に伝えるために、資料を保管していく博物館の活動を、今後修復などを必要とする資料を通して紹介します。
博物館では引き続き、修復等のための寄附を募っています。詳しくはこちらをご覧ください。
伊勢参宮図屏風・江戸時代
頭椎(かぶつち)大刀・古墳時代
十一面観音菩薩立像・江戸時代前期・円空作
豊臣秀吉朱印状・天正十九年