展示

フリールーム

尾張の幕末維新

  • 平成30年3月28日(水)~5月20日(日)

 幕末の尾張藩をリードしたのは、前藩主徳川慶勝(1824~1883、藩主在任は1849~58)でした。文久年間(1861~63)には、朝廷・幕府・諸藩間の調整に努めました。元治元年(1864)、慶勝は幕府から第一次長州征伐の総督に任じられました。しかし長州藩の処分をめぐり幕府と対立し、慶応3年(1867)の王政復古に参加して、新政府の議定職となりました。朝幕間における慶勝の微妙な立場のため、翌年1月青松葉事件が起こりました。これは尾張藩の佐幕派と称される藩士14名を処刑した事件で、不可解な点も多いです。その後尾張藩は戊辰戦争の政府軍に参加し、北越(越後)や奥羽まで出兵しました。
 今回の展示では、幕末維新期に活躍した藩主・藩士たちに関わる資料を中心に、尾張藩の明治維新をご紹介します。

三日月の前立てを付け、オールバックの髪の毛で覆われた黒い兜の写真

乱髪形兜 江戸時代 館蔵
第一次長州征伐に参加した尾張藩士・堀田重正着用と伝わる。

長州側から提出された家老たちの首を幕府軍の幹部たちが確かめている様子を描いた絵

長州征伐首実検之図 元治元年(1864) 館蔵

ひも付きの布切れ3枚の写真

官軍袖印 慶応4年(1868) 館蔵
 戊辰戦争で政府軍に参加した尾張藩兵が袖に付けた印。