コレクション

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名古屋市博物館の所蔵資料のうち、保存上の理由でなかなか展示や閲覧に利用できない資料や、展示ケース越しの観覧や図録の図版では細部の分からない緻密な資料を精細画像で紹介します。じっくり観察する「鑑賞モード」と、部分についての説明文が読める「解説モード」と2つのモードでご覧ください。

ちくじょうずびょうぶ
築城図屏風

愛知県指定文化財 紙本著色 桃山時代

縦55.8cm 横210.2cm

城の普請に沸き立つ城下町の様子を描く小屏風。巨大な天守を持つ近世城郭は、安土桃山時代に出現し、徳川氏へと政権が移りゆく慶長年間(1596-1615)に最後の築城ブームを迎え、技術革新が続いた。この屏風は、建築中の城の構造や芝居小屋、町並みの様子から慶長中頃の様子を描いたものである。慶長12年(1607)築城の第一期駿府城とする説が有力であるが、駿府城の縄張り(建物配置)と一致せず、名古屋城・金沢城をあげる説もある。近世初期風俗画の中でも他に類例のない異色の画題であり、芸能・風俗史の観点からも興味が深い。

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享元絵巻

きょうげんえまき
享元絵巻

紙本着色 江戸時代中期

縦56.5㎝ 全長372.0㎝ 複製(原資料 名古屋城総合事務所蔵)

尾張藩七代藩主であった徳川宗春の治世、享保17年(1732)から享保21年頃の本町通りのにぎわいを描く。右端の広小路より左に進むに連れて南下する構図で、季節も春から秋へと変化していく。芝居や遊廓で賑わう盛り場、南寺町の様子がよくわかる。小売りの店先、食べ物屋、呼び込み看板、参詣者で賑わう寺社境内と芝居小屋、参道の見世物小屋などが描かれ、当時の風俗を知る上でも貴重な資料である。

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築城図屏風