展示

話題のコーナー

“北斎”の絵手本

期間:令和5年(2023年)8月23日(水曜)から9月30日(土曜)まで
場所:常設展「尾張の歴史」テーマ9内

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 名古屋の版元(はんもと、出版者)である永楽屋東四郎(えいらくやとうしろう)は、江戸の浮世絵師、葛飾北斎(かつしかほくさい)の絵手本をいくつか出版しています。なかでも『北斎漫画』は、北斎が名古屋に滞在していたときに描いた絵を元に刊行がスタートした本で、全15編のなかに人物や風景、花鳥、動物、神仙や幽霊といった、ありとあらゆる画題をおさめています。まさに江戸のイラスト素材集といっても過言ではありません。「ほっとできる場所」宣言のビジュアルで使用している鼠(「家久連里(かくれさと)」)も、『北斎漫画』のなかに登場しています。

ここでは『北斎漫画』をはじめ、永楽屋が出版した“北斎”の名を冠する絵手本を展示します。

鼠がたくさん描かれた挿絵

葛飾北斎『北斎漫画』十編「家久連里(かくれさと)」
名古屋市博物館蔵

ほおづえをつく鼠の絵

葛飾北斎『北斎漫画』十編「家久連里(かくれさと)」部分
名古屋市博物館蔵