展示

テーマ16まつり

馬の塔と馬道具

平成29年4月26日(水)~8月20日(日)

 馬の塔は、雨乞い成就のお礼や村の祭礼などの時に、飾り立てた馬を寺社に奉納する行事で、オマント、オマントウとも呼ばれます。尾張や西三河に特徴的なもので、江戸時代の記録にもしばしば登場します。大規模なものでは、熱田神宮や大須観音、竜泉寺や猿投神社などにそれぞれ周辺地域が合同で(合宿という)奉納する馬の塔もありました。また馬道具(ばどうぐ)は、馬の塔に曳き出す馬を飾り付ける道具類のことです。鞍の上に立てる標具(だし)や、胴の両側に掛ける障泥(あおり)、尻にかぶせる尻駄負(しりだおい)などからなります。
 今回の展示では、3期に分けて、市の有形民俗文化財に指定されている中川区荒子の馬道具や、近年新たに収集した守山区市場の馬道具を順次紹介します。
 荒子(旧荒子村)の馬道具は、かつて観音寺(荒子観音)の縁日(5月18日)の馬の塔で使用されたもので、昭和3年(1928)に行われた昭和天皇即位の御大典に際して豪華に新調されたことで知られています。また市場(旧守山村)では、かつて西之切・中之切・東之切の3地区から地元の白山社へ馬の塔が奉納されていました。この馬の塔は、早くに廃絶したためか今まで『新修名古屋市史』や『守山区誌』でも取り上げられておらず、今回初めて広く紹介されることになります。
 いずれも現在では行われていない馬の塔ですが、残された資料からは村のお祭りのにぎわいが偲ばれます。

荒子西之畑屋敷馬標及び馬道具 江戸後期~昭和後期 館蔵 名古屋市指定有形民俗文化財

荒子西之畑屋敷馬標及び馬道具
江戸後期~昭和後期 館蔵 名古屋市指定有形民俗文化財
【展示期間:4月26日(水)~6月4日(日)】